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2009/07/10

新ゼミ生課題作品:エッセイ「私の人生最大のピンチ」14

駒澤大学GMS学部山口ゼミでは、2009年度ゼミ生募集に際し、課題作品の提出を求 めました。ここでは提出作品を順番にご紹介しています。エッセイ部門の課題は「私の人生最大のピンチ」です。これは名無し11号さんの提出作品です。
(担当山口)

私の人生最大のピンチ

私の人生最大のピンチは、プチひきこもりになった時です。

それは、私が高校二年生の秋でした。私は、家族・部活・学校がすべてでした。当時の私は、ソフトテニス部に所属しハードな練習に追われているだけの毎日でした。もちろん彼氏はいないし、部活が恋人のように毎日テニスをして過ごしていました。私にとって部活は欠かせないものの一つでした。

大会ではペアーと力を合わせて県大会に出場し、とにかく毎日の練習をがんばりました。特にテニスと仲間はとても大事な存在でした。高校に入ってから毎日のように過ごしてきた仲間は、“喜怒哀楽”全部を出せるほどのクラスの友達以上に何でも話せる存在です。

しかし、ある大会で試合が上手くいかないことがきっかけで、テニスが思うようにプレーできなくなってしまいました。そして、上手くいかなくなってしまったことによりペアーとのズレも生じてしまいました。あんなに大好きだったテニスも、何でも話せるはずだった部活の仲間にも恐怖を感じてしまうようになってしまいました。私の部活という大きなものが崩れた瞬間でした。

学校面での私は、部活と勉強を両立するという目標を持っていたので、勉強をひたすら頑張っていました。そして高校に入り、私は一年の最初のテストからクラストップをキープしていました。そしてそれは、わたしにとっての唯一のとりえでもありました。しかし、部活の悩みから少し学校を休んでしまったのが原因で授業に遅れが出てしまい、そこで初めてテストでのクラストップを逃してしまいました。

今までの唯一のとりえだったのにそこで一気に順位が下がってしまいました。そしてクラスの友達より部活の仲間の方が仲良かった私は、学校での居場所がなくなってしまったような気になりました。明らかに自分がきっかけで勉強にも支障が出てしまったのに、私には大きいダメージになり、学校という大きなものが私の中で崩れてしまいました。

そんな精神的に弱っている私を、ついにひきこもりにおとしいれた出来事が起こりました。ある日、私はタクシーで部活の大会の会場に行きました。会場に着きしばらくすると、携帯電話がないことに気付きました。すぐに、タクシーの中で落としたと気づき、タクシー会社に電話したものの電話もつながらず、その後何度か落し物センターなどに連絡したのですが見つかりませんでした。

私は失くしてしまったまま大会に参加し、家に帰り、親に携帯電話を失くしたことを告げました。携帯電話を失くした事が1回目ではなかったので、私はだらしないと怒られてしまいました。そして、親も機嫌が悪かったのだかわからないけど、私はしつこいくらい何度も何度も怒られました。その瞬間私は家族という大きなものが崩れてしまいました。失くしてしまったのは誰のせいでもなく自分だけが悪いのに…。ちょうど弱っていた私にはとても大きなダメージでした。

そして、全部が壊れてしまった私は泣いて泣いて泣いて泣きまくりました。唯一話せると思っていた親にもこってり絞られてしまったので、私の中で他の人と触れる気持がシャットアウトしてしまいました。もう完全に学校へ行くことも部活に行くことも嫌になり、自分の部屋からも出るのが嫌になってしまいました。そして、私は約一週間のプチひきこもりになってしまいました。

プチひきこもり生活を送っていると、心配してくれた友達が何通もメールを送ってくれたり何件も電話をしてくれました。その時の私は、自分からは周りに出ていけなかったので友達からの連絡がとても嬉しく感じました。そしてある日、お父さんから「もういい加減にしろ」という大きな雷が落ちました。そこで私は、やっと目が覚めたのか、お父さんに怒られたからか、学校に行こうという気持ちになりました。

そして学校に行くと、友達や担任の先生からの暖かいお迎えがありました。部活の仲間も、クラスの友達もみんなとても心配してくれたようでした。自分は一人で勝手に悩んでいたけれど、周りの仲間はとても暖かいなと感じました。高校三年間お世話になった担任の先生もとても心配してくれて、私のひきこもり脱出に大きな影響を与えてくれました。自分の中で勝手にピンチに陥ってしまった部活・家族・学校の三要素が私をピンチから救ってくれました。

先生から言われた言葉で一番心に残っているのは、「努力は人を裏切らない」という言葉です。私はその言葉をいつでも心の中において毎日生活しています。私はこのプチひきこもりを体験してから自分は成長したと思います。そして、とても精神的に強くなったと思います。

ピンチは何度も訪れてくるけれど、それを乗り越えれば乗り越えた分だけ自分は成長できると思います。自分にとってこの体験が一番のピンチだったので、この先どんな事あっても、乗り越えられる気がします。
 
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内なるピンチ、ですね。原因が自分の内面にあるということは、自分で解決するしかありません。でもそのとき、心配してくれるまわりの人たちの存在は、大きな助けになるのでしょう。機会があったら、こんどは名無し11号さんが誰かの助けになってあげられるといいですね。

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