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2014/06/14

こち駒ク○ゲースコッパーズ Vol.01:『Dance! Dance! Dance!』

皆さんこんにちは、「こち駒ク○ゲースコッパーズ」のハリーです。

「こち駒ク○ゲースコッパーズ」は、有志数名によって構成されたゲーマー部隊です。このコーナーでは、中古ゲームショップにて500円以下で購入したゲームをレビューしていきます。 500円以下の中古ゲームというのは、需要がなく、ほかの人気ゲームに埋もれてしまったゲームが大半です。ボクたちはそんな星の数ほどもある悲しいゲームたちの中からキラリと輝く名作を掘り当てることを目標としています。

今回ボクが購入、プレイしたのはこれです。

<タイトル>『Dance! Dance! Dance!』
<ハード>Play Station
<購入価格>108円
<発売日>98/12/3

『Dance! Dance! Dance!』は、コナミがプレイステーションで発売した音楽ゲームです。

「コマンド入力によって好きなように踊れる初めてのダンスアクションゲーム」(本作ジャケット裏より)

だそうです。

[オープニングムービー~スタート画面]
実際にプレイしてみて、まずボクの心をつかんで離さなかったのはオープニングムービーです。軽快な音楽をバックに次々とテレビ画面に現れるキャラクターたちがそれぞれの華麗なダンスを披露していく。その種類は様々でヒップホップにジャズ、タップダンスにフラメンコ、果てはコサックダンスまで。ボクはものの数秒でこの『Dance! Dance! Dance!』の世界観に引き込まれてしまいました・・・。

もちろん15年近く昔のゲームなので、カクカクポリゴンのムービーでしたが、その内容は『Dance! Dance! Dance!』の名に恥じない見事なものでした!

OPムービーが終わるとスタート画面が表示されます。与えられた選択肢は「DANCING MODE」「STORY MODE」「OPTION」の3つ。「DANCING MODE」は自由にキャラクターや曲を選択してダンスバトルを楽しむモードで、「STORY MODE」は主人公を操作して世界各国のダンスマスターたちと対戦するアドベンチャーモードです。今回は「STORY MODE」を中心にレビューしようと思います。

[STORY MODE]
本作のシナリオはドラマ脚本家の大石哲也さんによるものだそうで、作りこまれた骨太なシナリオが期待できます!

「大石哲也?ピンと来ないなぁ」というよい子の皆さんはググってみよう!!

そんな大石哲也さんによるあらすじをざっとまとめると、

「稀代のダンスマスター中尊寺宗厳の死亡事故は実は彼の持つダンス秘伝書を狙った何者かによる殺人事件だった。その事実を謎の美女ダンサー・ソフィアから知らされた宗厳の娘・中尊寺昴は父から秘伝書を奪ったとされる謎の巨大ダンススクール・WDCの秘密を暴くべく世界各地のWDCダンスマスターたちにダンスバトルを仕掛ける!!」

だそうです。

「割とありがちな展開だなぁ」という人は認識を改めたほうがいいです。このゲーム、キャラクターのセリフ一つとっても相当アクが強いです。モブキャラクターとの会話だけでも十分楽しめるほど濃厚な仕上がりになっております。

ストーリーの続きが気になる方はぜひ購入して実際にプレイしてみてください(^^)

[アドベンチャーパート]
あらすじが流れた後はアドベンチャーパートが始まります、2頭身にデフォルメされた主人公を操って小さなマップを探索するこのパートは意外と長くて、一面におけるアドベンチャーパートとダンスパートとの比は7:3くらいでした。

このアドベンチャーパートがなかなかの曲者で、マップ上に多数のアイテムが隠されているのですが、そのどれもが「誰が気づくんだよこんなもんッッ!」という場所に設置されているのです。ドラクエシリーズなどの町の探索に似た楽しみ方ができると思います。

[ダンスパート]
そして肝心のダンスパートですが、これまたなかなか骨太なシステムでした。

皆さんが想像するオーソドックスな音ゲーのシステムといえば、リズムやタイミングに合わせて指示されたコマンドを入力する、というようなシステムだと思います。たとえば、『ダンスダンスレボリューション』では流れてくる矢印が、『太鼓の達人』では赤や青のマークで次にプレイヤーが入力すべきコマンドを明確に指示していますよね。


しかし、本作においてはコマンド指示などという「ぬるい」ものは存在しません!!


コマンドの組み合わせ、すなわちダンスの構成を自分で考えて入力しなければならないのです。さらに、どのコマンドでどのダンスステップが出るのかは説明書にも書いていませんし、ゲーム内で説明もされません。

自分自身でひたすらトライ&エラーを繰り返して覚えていくしかないのです。

ダンスステップは「□」「○」「×」「△」と「⇒○」といった具合に矢印と組み合わせたコマンドで繰り出すことができます。しかし組み合わせによってつながらないコマンドが多数存在します。

□→×つながらない、□→○つながらない、□→□→○つながらない・・・

この繰り返しです、この鬼畜といっても過言ではないシステム、なかなか硬派なゲームだなぁという印象を受けますね(^^) 練習で磨き上げたテクニックを本番では自分で自由に表現する。ある意味、ダンスという競技の特徴を限りなくそのままゲームに落とし込んだ作品だと思います(キリッツ

さらに本作の他とは違う斬新なシステムとして、コマンド入力のタイミングが一定であるという点が挙げられます。

このゲームにおいてコマンド入力は常に4/4拍子のリズムで行わなくてはいけません。

1・2・3・入力・1・2・3・入力・1・2・3・入力

どの曲、どのダンスでもこの入力タイミングは変わりません。ダンス中の音楽はプレイに何ら影響を与えません。つまりこのゲームにおいて音楽はただのバックミュージックに過ぎないのです!

斬新です!

音楽ゲームを名乗っておきながら、音楽をプレイングの外に置くという挑戦的なシステムッッ!!

固定概念に縛られない姿勢を体現する勇気ッッ!!

脱帽しました。

[まとめ]
そんなこんなでプレイしていき、なんだかんだ1面をクリアするのに3時間かかってしまいました(^^)
このレビューは3面攻略時点での中間レビューとなります。完全攻略にはまだまだ時間がかかりそうです(^^;

個人的な感想としましては、非常に難易度が高く、プレイヤーを選ぶタイプのゲームだと思います。攻略にあたって、ボクの場合は基本テクニックの習熟に長時間の練習とかなりの根気が必要でした。一方でプレイヤーに一切媚びない高難易度は、今どき減っている昔気質な硬派なゲームという見方もできると思います。

そういうゲームをクリアした時の達成感というものは、最近のゲームのそれとは比べ物にならないものです。時に理不尽とも思える本作のゲームシステムはボクの攻略意欲をメラメラと燃やしてくれました。

実際に3時間かけて1面をクリアした時、まさにその時、ボクの頭の中ではアドレナリンやらドーパミンだかが「ドパァ」と出てきました。脳汁ぶしゃーッて感じです。このゲームは、そんな非日常的な快感に飢えている人にぜひプレイしていただきたく思います。

また、腕に自信がある我こそはというプレイヤーは、この『Dance! Dance! Dance!』で、自分のイマジネーションを、本能の赴くままに、表現してみてはいかがでしょうか。

ハリーでした。



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